銀花翠葉

アニメの感想ブログです(更新は終了しました)

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母の ピアノ

先週「TARI TARI」の5話を見て心を動かされたので雑に感想。
今週6話を見てからつづきを書きます(書きました)。

      

◇◇5話

大事な形見の品をなくしてしまう。
もう二度とかえってこない。一生あれをとり戻せない。
そういうときの気持ち。
へたすると本人を喪ったときよりもひどい喪失感に襲われる。
形見というのはそれくらいつよい力を、人の心に対してもっている。

母との思い出のピアノ。処分してガランとしちゃった和奏の部屋。
失われたものの重さがいやおうなく……。
誰もいない家で一人ぼっち。
雨模様があの日のことを思い出させる。
和奏の抱えている寂しさや孤独感は尋常でない……。
と感じさせます。

なんで彼女は、大切な思い出の品を全部捨てようとしているのか。
その気持ちがまだちょっとわかりかねる。
(※6話を見てなんとなくわかりました。)
「いるかさん」のストラップ。
あれまで捨てようとしている和奏を見て、誰もが心の中で叫んだはず。
「ちょっと待って、それだけはやめて!!」
あんまり痛切で他人事じゃないから。

主人公が親(とくに母親)をなくしているという設定は、ベタに多い。
「ごめんなさいを言えなかった」も、ありがちな話。
最近だと「ももへの手紙」でも同じようなものを見た。
「TARI TARI」5話は、それよりずっと真実味があって重い話に見えました。
全然、ありきたりじゃない。

お母さんがあんな天使だと、娘は逆に生き辛いか。
それに和奏はちょうど、いちばん不安定で母親と衝突しやすい年頃だった。
いろいろ不幸なすれ違いが重なっただけ。
それでも、死んだ人は二度とかえらない。

和奏はいちど泣いたらもう、涙の止めどがなくなるでしょうね。
合唱部の面々も彼女のことを心配している。
けれど、どうすれば力になってあげられるのだろうか。
難しいでしょう。この場合。

和奏の抱える問題は、音楽と向き合うことで彼女自身が解決するしかない、という感じです。
そこに友人たちがどう絡めるのか。
来夏や紗羽や男たちに出る幕はあるのでしょうか。
これはけっこう難しい課題だと思うので、話の行く末がすごく気になります。

後半はそんな風にシリアスですが、前半のコメディタッチや青春シーンも見所いっぱい。
謎のダンスには笑った。
この作品の演出センスがわりと自分のツボだと思い始めた。
田中と紗羽がいい感じな。フラグは立っているか?
それも、今後に期待…?

      

◇◇6話

5話を見て上のように↑書いたのですが、
6話では、案外ほのぼのといろんなことが解決しました。
冒頭からずっと明るい色が流れていて(カーテンとか)、
和奏の部屋ってこんなにカラフルだったっけ?と思ったくらい。

家のすぐ下が稚児ヶ淵みたいですね。リアルにあんな場所です。
海の青が濃くて素敵だ。
和奏がはじめて歌声をきかせる場面でもまた。

来夏も紗羽もそれぞれの仕方で和奏を元気づけようとしていましたが、
男どもの奇行がいちばん彼女をほほ笑ませた。
お馬鹿は強し。「常識?」が、ナイス返事。それと、赤ちゃんラブ。

深刻な展開をもっと引きずるかと思っていたら、そうでもなかった。
「いるかさん」とピアノも、あっけなく戻ってきた。
いずれ戻ってくるだろうとは思いましたが、こんなに早くとは。

個人的には、「捨てちゃった…。思い出も、ピアノも、音楽も…ッ!」のところや、
お母さんの楽譜をみて涙をながすところ、
暗い部屋の泣きシーンをもっとたっぷり?見たかった感じもする。
見ながら一緒に泣きたかったのでしょう。

EDのあとの五人のハーモニーに素直に感動。
歌うこと、みんなで声を合わせること。
素晴らしいことだ。

とりかえしのつかない後悔と喪失感に苛まれる胸苦しさ。
嵐の一夜があけると、ふしぎに澄んで静かな青空。
夢のような心地から、ゆっくりと立ち直っていく気持ち。
恢復のよろこびが、あかるい歌声になって空にのぼってゆく。
そんな心の軌跡がていねいに描かれた、
メモリアルな5話6話でした。
ひゃっほい。

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